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利用者さんから多くを学び、心豊かな人になりたい。

四季の森
2021年入職
高宮 里実
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高校生のときに感じた被災地への思いが、今の仕事につながっています。
福祉に関心を持ったきっかけは、2011年の東日本大震災です。当時私は高校2年生。大阪の実家でテレビ越しに被害を知りました。その翌週、私は以前から予定していたアメリカ留学へ出発。人生で最も幸せな1ヶ月を過ごしました。しかし帰国後にテレビを観ると、人生で最も大変な時間を過ごす被災者の方々の苦悩が報じられていたのです。あまりの状況の違いにショックを受けると同時に「福祉の仕事」という選択肢が自分の中に生まれました。
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岩手で「看取り」を経験。家族と、故郷である大阪への想いが募り帰阪を選択。
大学では文学部で英米文学を専攻したものの、やはり福祉の仕事に就きたくて、将来を決めるきっかけとなった被災地・岩手の特別養護老人ホームに就職。岩手では3年間働き、看取り業務も経験しました。看取りを通して考えたのは、大阪で暮らす家族のことです。もし祖母が亡くなったとき、岩手に住んでいたらきっと最期は看取れません。「死」を目の当たりにしたからこそ「後悔したくない」と思い、大阪へ戻りました。退職時には社会福祉士の取得も決意しており、帰ってからは放課後等デイサービスとスーパーでアルバイトをしながら、夜間の専門学校で学んで資格を取りました。
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大阪にありながら自然豊かな施設で、ゆとりあるケアをしています。
『四季の森』を選んだ理由は、自然豊かな環境と利用されてる皆さんがのびのび過ごされているところに惹かれたからです。岩手の施設では農業もしていて、7町歩(約7ヘクタール)に及ぶ大規模な田んぼでお米を作っていました。もともと自然と接することが大好きな私は、農業を通してパワーをもらっていたんです。そのため大阪でも、自然が近くにあって、田舎を思い出せるような福祉施設を探していました。『四季の森』は山が近くて自然豊かで「大阪にもこんなところがあったんだ!」と思い、ここに決めました。

Q&A

Q.
今のお仕事について教えてください。
A.
現在の仕事は、障がいのある利用者さんの生活介助全般です。保護者のいらっしゃらない利用者さんのために、好みのお洋服を選ぶなど、買い物代行もしています。福祉施設は業務に追われるイメージがあるかもしれませんし、私自身もそういった現場を見たことがありますが、恵生会は利用者さんと過ごす時間をしっかりいただけます。雑務に追われることなく、利用者さんとの接し方も自由にさせてもらえて、心に余裕がありますね。利用者さんにも自分自身にも、丁寧に向き合えて働きやすいです。
Q.
仕事をするうえで心がけていることは?
A.
言葉を発せない利用者さんとのコミュニケーションでは、スキンシップを大事にしています。スキンシップは利用者さんとの心の距離を縮めるのはもちろんのこと、体重や体調の変化を一早く把握するためにも効果的です。たとえば、太ももにふれたとき筋肉が少し落ちたように感じたら、歩行状態を注意深く観察し、転倒防止に努めます。『四季の森』には持病を抱える利用者さんもいらっしゃるため、体調管理は大切な役目です。
Q.
やりがいと、これからの目標を教えてください。
A.
皮膚疾患の症状が薬で改善しないときに、体内の循環を良くしようと、排尿の回数を増やしたことがありました。その結果、皮膚の状態が少しずつ改善。自分なりの工夫が効果につながり、本当によかったとやりがいを感じました。これからも利用者さんとふれ合う中で多くを学び、キャリアよりもまず自分の心を成長させたいと考えています。仕事を通して自分の生きる意味、利用者さんと出会った意味を一つずつ見つけ出し、真心ある素敵な人になりたいですね。

ONE DAY

1日の流れ
7:00
出勤
まずは前日の業務確認。その後、利用者さんの髪を結ぶなどヘアケアを手伝います。
7:30
朝食
利用者さんの朝食を見守ります。朝食後の服薬は早出職員の仕事です。
10:00
作業
利用者さんが朝ごはんを食べたら朝礼をして、作業に入ります。作業中の利用者さんを見守りながら、職員も一緒に作業します。
11:30
昼食
利用者さんと同じ給食メニューを食べます。同じものを食べて、栄養士と改善点を話し合う時間も大切です。
12:30
昼食終了
ごちそうさまでした。
13:30
入浴
午後からは入浴介助。利用者さんにお風呂に入っていただきます。
16:00
記録業務・退勤
最後に特記事項やバイタルをパソコンで入力し、退勤します。本日もお疲れ様でした。

OFF TIME

職員のオフタイム
1人の時間を大切にしているので、自宅ではクラシックやジャズをかけながらアロマキャンドルを焚いて、ムーディーな空間づくりを楽しんでいます。仕事帰りには施設の近くにある温泉で、リンパマッサージを受けるのもお気に入りの過ごし方。私は肩こりなのですが、指名のマッサージ師さんの施術を受けると、心と体の毒素を洗い流せてすっきりします。若い女性には特におすすめです。今は感染症の影響であまり行けていませんが、一人旅も大好き。いつかイタリアにある海の見えるホテルに泊まりたいな、と考えています。
取材日:2022年1月

わたしたちは、ご家族の
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